検査項目と採血量等


採血管のキャップの色や採血量は、各医療
機関で異なる場合もあります。各医療機関
には、検査項目や採血量、容器などを記載
してある説明書などがおいてあると思いま
すので、現場で仕事をする場合は検査技師
さんなどに確認してください。
ここでは一つの例として記載してあります

◆血液一般検査(末梢血一般・血算)
採血量
2ml

必要検体
全血

容器内
抗凝固剤のEDTAが入っている容器

キャップの色


主な検査項目
赤血球(RBC)、白血球(WBC)、
血小板(PLT)、ヘモグロビン(Hb)、
ヘマトクリット(Ht)、血液像 等


◆生化学検査
採血量
3ml~5ml

必要検体
血清

容器内
血清分離剤

キャップの色
茶色

主な検査項目
AST=GOT、ALT=GPT、CHE、ALP、
γ-GTP、LDH、総蛋白、総ビリルビン、
尿素窒素、クレアチニン、尿酸、
ナトリウム、カリウム、クロール、など

◎検査されることが多い主な項目
肝機能検査
主な検査項目
AST=GOT、ALT=GPT、CHE、ALP、
γ-GTP、LDH、総蛋白、総ビリルビン など

腎機能検査
主な検査項目
尿素窒素、クレアチニン、尿酸 など

電解質検査
Na(ナトリウム) K(カリウム)
 Cl(クロール・塩素)など

★採血後は室温に置く。
★血清分離後は、4~10℃で保存

生化学検査の項目によっては血漿分離用
の容器を用いる場合もあります。
血清を使用する検査でも検査項目により
容器が違います。

血清分離剤入りの容器
血清を使用する検査項目では殆どがこの容器。

血清分離剤を使用しない容器
血液型、クロスマッチ等。

抗プラスミン剤入りの容器
FDPなど。

抗凝固剤入りの容器
血液型、クロスマッチなど。


◆血糖、HbA1C
●血糖
採血量
2ml

必要検体
全血

容器内
フッ化ナトリウム(NaF)

キャップの色
グレー


●HbA1C
採血量
2ml

必要検体
全血

容器内
EDTA 又は NaF

キャップの色
グレー又は紫

固まらない様に良く混和した後、
4~10℃で保存。

フッ化ナトリウムは糖の分解を阻止する
作用があります。
血漿や血清が分離するまでの間に、
糖の分解を止めておかないと血糖が消費
され低下するため。


◆腫瘍マーカー
採血量
必要量の2~3倍

必要検体
血清

容器内
血清分離剤入り

キャップの色
茶色

主な検査項目
CEA(癌胎児性抗原)、TPA、SCC抗原
CA15-3、AFP、CA19-9、CA125、
PAP など


◆血中アンモニア(NH3)
採血量
2ml

必要検体
血漿0.5ml

容器内
EDTA-2K入り

キャップの色
緑や紫

検査目的
高度な肝臓機能低下(劇症肝炎や肝硬変
肝性昏睡など)

★注意点
採血後はすぐに冷やして、検査室へ


◆血液凝固(PTプロトロンビン)
採血量
1.8ml

必要検体
血漿

容器内
クエン酸ナトリウム入り(血漿を分離)

キャップの色






血液検査 項目一覧



◇参考文献
書籍
今日の臨床検査(南江堂)
エキスパートナース 新・検査マニュアル(小学館)p17~p22
医学大辞典(医歯薬出版株式会社)
エキスパートナース「最新基本技術AtoZ(小学館)p174~p179

インターネット
ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/