薬剤消毒・取り扱い時に注意することなど


◆薬剤を取り扱う時は必ず手袋やマスクなどを着用する
消毒薬を取り扱う時は、手袋は必ず着用します。
刺激の強い薬剤を取り扱う時はマスク、ゴーグル、防水用のガウンも
必ず着用します。又、換気をよくして作業を行います。特に高水準の
消毒薬は人体のどの部分に触れても損傷のリスクはとても高くなります


◆換気をよくする
揮発性がある消毒薬は、空中の薬剤濃度がある一定の範囲を超えた場合
は、気道や眼を刺激して害を与える危険もあります。その為、必ず換気
をよくしておきます。

揮発性の薬剤を使用する場合(特に高水準の消毒薬)は浸した後は必ずふた
をします。



◆すすぎを十分に実施する
再利用する医療機器などに消毒薬が残存している場合は粘膜や皮膚等に
炎症などを起こすリスクがある為、多量の水や滅菌水で消毒薬を十分に
洗い流します。特に高水準の消毒薬は注意が必要です。


◆消毒薬の温度にも注意する
通常は温度が低いと十分な効力が得られない為、温度にも注意します。
各消毒薬の説明書を確認して温度を確かめてください。

通常は温度が高いほど消毒の効果も高くなるようです。
消毒薬を水で薄める時は水温にも注意が必要です。
5℃以下の場合は効果が期待できない薬剤もあるようです。
各薬剤の説明書を確認することが大切です。
適正な温度を把握しておく必要があります。



◆その他
●ひびや錆がある機器などには使用しない
●良く洗浄した後は水切りを十分して消毒薬に浸す
●消毒後は滅菌水又は水で十分にすすいで乾燥させる

粘膜や創傷などに使用する場合は、滅菌水で水洗。

●高水準の消毒薬を使用する時は、効力が低下しないよう濃度には注意
する

時間とともに有効濃度が低下するためです。
回数を重ねると水で希釈されます。


★消毒薬を使用する時は必ず添付文書などを確認して下さい。

次の項目はこちらです→ 滅菌の方法 概要



 

 

洗浄・消毒・滅菌 項目一覧

 


◇参考文献
書籍
「クラールビジュアルテキストブック・よくわかる微生物」医学芸術社 p110-p115
「最新医学大辞典」(医歯薬出版株式会社)
「ナースのための感染症対策マニュアル」文化放送ブレーン p14,p15
「ナース必携最新基本手技AtoZ/保存版」小学館 p252-p266

インターネット
厚生労働省HP内
「無菌操作法による無菌医薬品の製造に関する指針」の改訂について
wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T110422I0020.pdf
「医療施設における院内感染(病院感染)の防止について」
www.mhlw.go.jp/topics/2005/02/tp0202-1a.html
医療施設における院内感染の防止について
www.mhlw.go.jp/shingi/2006/09/dl/s0906-3d.pdf
平成16年度及び平成17年度試行物質リスク評価書 p28~
www.mhlw.go.jp/shingi/2006/09/dl/s0912-6g.pdf

医薬品医療器機総合機構HP内
「滅菌法及び無菌操作法PDF」
www.pmda.go.jp/public/pubcome_200906/file/004-0906.pdf
人工呼吸の安全セミナーテキスト P9-p10
www.info.pmda.go.jp/anzen_gyoukai/file/jamei01.pdf

各商品の添付文書

一般社団法人・日本医療機器学会HP内
医療現場における滅菌保証のガイドライン2010 p96~
www.jsmi.gr.jp/guidelinenew010.pdf
洗浄評価判定ガイドライン
www.jsmi.gr.jp/senjyou.pdf

社団法人・日本感染症学会HP内 洗浄
www.kansensho.or.jp/sisetunai/2008_3_pdf/04.pdf