ここでは、主に成人用の従来型の標準的
なチューブについて記載しています。
◆チューブ本体
チューブ本体は、気道の役割をしています。
◆カ フ
カフを膨らませることで、チューブと
気管の隙から酸素などが漏れない様にし
換気をスムーズにする役割があります。
又、誤嚥、位置のずれ、抜管、気管壁の
損傷などを防ぐ役割もしています。
◆マーフィー孔
チューブの先の側面にあるマーフィー孔
は、チューブの先端が分泌物や気管壁等
でふさがれた時にも、マーフィー孔から
換気が出来るようにしてあります。
◆インフレーションライン(インフレーティングチューブ)
カフとパイロットバルンをつなぐ管で、
カフを膨らませる時の、空気の通り道です。
◆パイロットバルン
インフレーションラインでカフと繋がっ
ているため、カフの状態を確認することが出来ます。
カフ圧の高低、カフの破損などを確認することが出来ます。
カフはとても大切な役割をしていますが、
カフ圧が高いと気管壁を損傷するリスクが高くなります。
低いとエアリークや誤嚥などの危険があります。
カフ圧をより正確に調節するには、
カフ圧計での計測が推奨されています。
◆一方弁(インフレーションバルブ)
パイロットバルンの先に付いており、
カフを膨らませる時の、シリンジの挿入口。
カフ内の空気の出し入れをしています。
弁が付いているため、空気漏れを防ぐ役割をしています。
カフを膨らませたあと、シリンジをつけた
ままにしておくと、空気が徐々に抜ける
リスクが高くなるため、空気を入れた後は
必ずシリンジを取り外します。
◆コネクタ(スリップジョイント)
マスクや人工呼吸器などを接続する部分になります。又、痰などの
分泌物を吸引する時の、吸引カテーテルの挿入部になります。
◆ベベル
気管内チューブの先端部分で挿入し易い
ように、切り口が斜めになっています。
◆X線不透過ライン
気管内チューブが、適切な位置に挿入
されているか、X線で確認できます。
◆リングマーク、目盛
挿入する長さの把握、固定する時の位置
確認などに役立ちます。
カフ圧について
一般的なカフ圧の目安は、
20~25cmH2O(水柱圧)。
チューブの種類などにより数値の範囲や
単位が異なる場合もあります。
カフ圧計がない場合は、パイロットバル
ーンの膨らみが耳たぶ程度の感触を目安
とする場合もあります。
続きはこちらです⇒ 気管内チューブのサイズ