外科的気管切開について


◆外科的気管切開とは?

直接、気管を切開して、気管カニューレ
を気管内に挿入する方法を外科的気管切開術といいます。
皮膚と気管の間に空気の通り道(気管孔)
をつくり、気管内にカニューレを留置します。
緊急的な処置としてではなく、呼吸管理
が長期間続いたり、他の方法では、換気
や痰等の吸引が不十分な時に実施されるケースが多いようです。

◆気管カニューレが挿入されるまでの大まかな手順 例

皮膚切開
  ↓
皮下組織(切開又は鈍的剥離
  ↓
筋膜・筋肉(切開又は鈍的剥離)
  ↓
甲状腺峡部(切開又は鈍的剥離)
  ↓
気管の露出
  ↓
気管切開
  ↓
気管カニューレ挿入

皮膚を横又は縦に切開します。
通常は横切開が第一選択。
緊急時の場合は、縦切開がいい様です。
3cm ~ 5cm 程度の切開をくわえます。
*個人差があります。

皮膚切開後、皮下組織や各筋膜、筋を
切開又は鈍的に剥離します。
甲状腺峡部と気管前壁の間の組織を電気
メスで切開剥離し、甲状腺峡部を上方
(頭部の方)に圧排します。
*医師により細かい手技は異なります。

気管が露出したら、気管を切開します。
第2~4気管軟骨の間を切開します。
切開部位の例としては、第2気管軟骨と
第3気管軟骨の間。
切開の方法には、逆U字切開、
I字切開、H字切開、十字切開
窓状切開、縦切開などがあります。
成人の場合は、一般的には逆U字切開、
小児の場合は縦切開が実施されている様です。
切開後、気管カニューレを挿入します。


気管切開術での皮膚の縦切開と横切開について
縦切開の方が皮下の出血量が少なく、
重要な血管や神経が少ないため、横切開
より安全に実施できる様ですが、美容の
面では、横切開の方が優位です。

鈍的剥離とは?
周囲の血管や神経、組織等を傷つけない
ように愛護的に切り離すこと。
メスやハサミなどの鋭利なものではなく
手指や筋鈎、鉗子、ペアン、剥離子などで切り離すこと。

続きはこちらです⇒ 経皮的気管切開






◇参考文献
書籍
「気管切開-最新の手技と管理」 改訂第2版 p45~p56
「気管吸引のガイドラインを完全準拠 わかる!できる!
 気管吸引あんしん教育ガイド」メディカ出版」p10~p14
「人工呼吸ケアのすべてがわかる本」照林社 p128
「呼吸サポートチームのための呼吸管理セーフティーBOOK」MCメディカ出版 p114~p115  
「続まんがで見る手術と処置」p36~p39
「ナース必携 最新基本手技AtoZ」p61~p63

インターーネット
ウィキーペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/気管切開