カフ圧計の種類や取り扱う人によっては、
圧を微調整し難い場合もあるようです。
その様な場合は、三方活栓とシリンジを
使用して計測する方法もあります。
シリンジは 3ml 5ml 10ml のいずれかを使用。
①接続チューブをカフ圧計と気管チューブに接続する
カフ圧計のルアー接続部に、付属の接続
チューブを接続します。
反対側(気管チューブに接続するほう)
に三方活栓を取り付けます。
三方活栓にシリンジを接続します。
接続する時は破損しない様に、リークがない様に注意します。
②カフ圧計の圧の設定
カフ圧計のグリップ(インフレーション
バルブ、空気ポンプなど)を押して指示
された圧又は適正な圧まで上げます。
接続チューブの先まで圧をかけます。
圧が高ければリーリスボタン(圧力調製
ネジなど)で空気を逃がし、低ければ
グリップ(インフレーションバルブ、空気
ポンプなど)で空気を送り込みます。
適正な圧よりもやや高めに上げた後に、
徐々に空気を抜いて調節した方が設定
しやすいようです。
圧の設定が確認できたら、設定した値が
ずれない様に三方活栓で全閉鎖します。
その後、気管チューブのパイロットバル
ン(インフレーションライン)のバルブ
(一方弁)に接続します。
接続チューブはカフ圧計側が、ルアーロ
ック式、気管チューブ側が、ルアースリ
ップ式になっています。
接続する時は破損しないように注意します。
ある程度膨らませることで、気管壁にカフ
をより均一に密着させることが出来ます。
③カフ圧を調節
三方活栓を全開放して、気管チューブの
カフ内圧を調節します。
圧が低い場合はシリンジで空気を送り込みます。
高い場合は空気を抜きます。
シリンジのほうが微調整がし易い。
適正な圧はカフの種類(気管チューブの
種類)などで多少異なります。
詳細は下記をご参照下さい。
適正なカフ圧について(当HP内)
④カフ圧計を外す
調節後は、リリースボタンを離しても、
適正な圧が維持されているか確認します
聴診や人工呼吸器の換気量のチェック等
で、エアリークの有無を確認します。
圧の設定が終わったら、三方活栓を閉鎖
して、パイロットバルン(一方弁)から
接続チューブ(三方活栓、シリンジ含む)
を取り外します。
三方活栓やシリンジを使用することで、
圧の調節がよりスムーズにでき、圧をより
正確に調節できるようです。
接続チューブや三方活栓、シリンジなどを
使用しなくても計測できます。
気管チューブのパイロットバルーンを直接
カフ圧計(ルアー接続部)に接続して
計測する方法もあります。
バキュームバルブのあるカフ圧計では、
カフ内の空気を完全に抜く(脱気)時に使用します。
ない場合はシリンジで脱気。
カフの脱気について
抜管する時はカフ内の空気を全部抜きます。
気管粘膜の血行障害等の予防の為に実施
する脱気は、適正なカフ圧が維持されて
いれば、必要はないようです。
脱気することで、誤嚥の量が多くなり、
肺炎のリスクが高まる為です。
脱気する必要性がある時は、口腔や鼻腔
咽頭、カフ上部などに貯留した分泌物を
吸引しておきます。
三方活栓のタイプ
コックのタイプ
1バー タイプ(一つのバー)
3バー タイプ(3つのバー)
コックが45度の角度で全閉鎖(全ロック)
続きはこちらです→ 適正なカフ圧について