異常があった場合は再検査や精密検査が
必要になりますが、中には病的ではない
生理的、一時的な異常値もあります。
同じ項目を期間をおいて実施することに
より、一時的な異常かどうかの判断にもなります。
再検査でも異常がでた場合は、あらたな
検査が必要になる時もあります。
尿検査で潜血反応が陽性だった場合は、
血液検査など他の検査結果と照らし合わ
せます。又、患者さんの病歴、問診、
触診、症状等も含めて総合的に判断されます。
例えば背中を叩いて、痛みがあるようで
あれば結石や腫瘍なども考えられます。
その場合は血液検査や腹部のレントゲン
超音波、CT、さらに造影剤などを使用
した腎臓、尿路の精密検査が指示される
場合もあります。
腎臓、尿路に病気が疑われる場合は専門
は泌尿器科になります。病院によっては
内科でみる場合もあります。
★いろいろ検査をしても、原因がはっきり
しない場合もあります。そういう時は、
しばらく様子をみて定期的に検査を受ける
ことが大切になります。
◆病的ではないが異常値がでる原因は?
①尿蛋白
正常な人でも微量の蛋白質が尿中に排出
されますが、通常の検査では殆ど検出さ
れないようです。
過激な運動、過度のストレス、熱めの
お湯での入浴、多量の肉食、月経前中後
など生理的蛋白尿もあります。
若い人に多いのが起立性蛋白尿です。
起立時に出現し、安静に寝ていれば消失
する生理的な蛋白尿です。
薬剤の種類によっては尿中に排泄される
ものもあります。
②尿糖が陽性
正常な人の尿にも多少の糖は含まれて
いますが、普通の検査方法では検出され
ないようです。
陽性になる例
妊婦さん
ステロイド剤の長期服用
一時的に大量の糖分摂取
精神的ストレス
運動後 など
③潜血
正常な尿中にも微量の赤血球等が含まれ
ている場合もありますが通常の検査では
検出されないようです。
運動後や月経中や月経が終わった直後等
で陽性にでる場合もあります。
④尿沈渣
食事の影響で尿中にみられるものもあります。
尿ちんさでは結晶や塩類も検査しますが
病的な種類とそうでないものがあります
正常でもみられるものとしては、
アルカリ尿でみられるリン酸塩、
尿酸アンモニウム、酸性尿でみられる
シュウ酸カルシウム、尿酸、尿酸塩等があります。