◆カフの形状
カフの形にも色々あります。
テーパー型(円錐状に先が細くなっている)
円筒型(米俵のような形)、円型(球形)
卵型(楕円形・紡錘形)等があります。
◆カフの容量
種類により容量もまちまちです。
容量が大きく圧が低いカフが、多く使用
されています。
高容量(大容量)低圧カフ、ハイ・ロー
カフ、HVLPカフなどと呼ばれています。
中容量で低圧型のカフもあります。
長時間の手術が予想される場合に、使用
されるケースもあるようです。
低圧カフ以外のカフもあります。
低圧カフとは?
エアリークをおこさない最低限の圧。
カフ圧と容量
エアリークを防ぐためには、カフで気管
と気管チューブの隙間を塞ぐ必要があり
ます。カフに空気を入れて膨らませる
ことでリークを防いでいます。この時に
カフ内圧が高いと気管壁を圧迫する力も
大きくなるため、損傷するリスクが高く
なります。反対に低すぎるとエアリーク
のリスクが高くなります。
エアリークをしない最低限の圧を維持
する必要があります。
容量が大きく低圧だと、接触する面積が
広くなり気道の形に、より適合した状態
でリークを塞ぐことが出来ます。
気道粘膜への負担もより小さくなるため
高容量(大容量)低圧カフが多く利用されています。
特に長時間挿管が必要な場合は適しています。
VAP(人工呼吸器関連肺炎、
気管チューブ関連肺炎)の予防
エアリークを防ぐことが出来、気道粘膜
への負担が小さくなっても、カフ上部に
貯留した分泌物などの流入(不顕性誤嚥)
を完全に防ぐことは出来ません。
容量が大きく低圧のカフの場合はカフに
シワが出来やすくなります。そのため
シワを伝って、下気道へ流れる(不顕性
誤嚥)リスクは常にあります。
不顕性誤嚥を少しでも軽減するために、
カフ上部吸引付きのチューブが使用され
ています。又、カフのシワを低減させる
工夫が施されたカフもあります。
カフの形状や材質、薄さ等によって誤嚥
を軽減させる可能性はあるようです。
細菌をより少なくする為に、カフ上部に
抗菌加工が施されたものもあります。
続きはこちらです⇒ 気管内チューブの選択