固定用テープについて

 

◆固定用テープの役割

気管チューブを固定する時に使用します
気管チューブの位置(深さ)がずれたり
抜けないようにする為に、テープで固定しておきます。
バイトブロックを使用している場合は、
バイトブロックを固定する時にも使用します。

◆固定用テープの種類

皮膚への刺激が少なく、粘着力が強い
テープを選択します。
商品名の例としては、
キープシルク
トレキテープ
エラストポアハダ
エラストポアK
など 他にも色々あります。

伸縮性のあるテープを使用するケースが多いです。


前もって、適切な長さにカットしておきます。
バイトブロックを使用する場合は、1枚多く準備しておきます。

専用の気管内チューブ固定器具(チュ-ブ
ホルダー)もあります。

 

◆固定用テープの 固定の方法 例

固定の方法にはいろいろあります。
医療機関や医師、看護師等により固定方法は異なります。
又、患者さんの状態などによっても違ってくると思います。
一つの例として参考にして頂けたらと思います。

ここでは経口挿管の時の固定方法を記載しています。


バイトブロックを使用する場合は、
3本用意しておきます。
最初に気管チューブ本体を固定します。
テープにスリット(切り込み)を入れておきます。
テープの片側、スリットのない方を
チューブの固定する側の頬部に貼ります

次に、スリットを入れた下側のテープを
チューブに1回巻きつけ、固定側の頬部に貼ります。
最初に貼ったテープの上に少しずらして重ねます。
上側のテープはチューブに1回巻きつけ
たあと、反対側の上顎(頬部の含む)の方に貼ります。
次に2本目のテープで補強します。
1本目に貼付したテープの上を覆うようにして貼ります。

最後に、バイトブロックを固定します。
バイトブロックのフランジ(ツバ、サヤ)
の凹みを、チューブに合わせます。
バイトブロックを噛ませます。
テープをバイドブロックに巻きつけ、
両端をそれぞれ左右の上顎(頬部を含む)に貼り付けます。

気管チューブとバイトブロックは別々に固定します。

意識のある方の場合は舌や顎などを動かす
回数が多くなるため、よりしっかりとした
固定が必要です。


続きはこちらです→ 固定する時に注意すること


気管内挿管 項目一覧




◇参考文献
書籍
「ロールプレイで学ぶ 呼吸ケア・呼吸管理のキーポイント」 p124~p129メディカ出版
「写真でわかる臨床看護技術② 呼吸・循環・創傷ケアに関する看護技術を中心に!」 p63~p73インターメディカ
「はじめて人工呼吸器」p12~p17メディカ出版
「ナース必携最新基本手技AtoZ」 p55~p60EXPERT・NURSE 
「器械的人工呼吸マニュアル」ナース専科」 p28~p30 文化放送ブレーン
「続カラー版マンガで見る手術と処置」 p36p~39小学館 
「最新医学大辞典」 p279 (医歯薬出版株式会社)
「イラスト救急処置マニュアル」南江堂
「気管吸引のガイドラインを完全準拠 わかる!できる!気管吸引あんしん教育ガイド」 p9~p12メディカ出版
「呼吸サポートチームのための呼吸管理セーフティーBOOK」 p106~p111 p130~p140 MCメディカ出版