洞性徐脈、洞停止、洞房ブロック

 

◆洞性徐脈

50~60回/分未満の洞調律。
40回以下の場合は、洞房ブロックの可能性がある。
スポーツマンや迷走神経が興奮している
時などには、生理的に徐脈になることもあります。
著しく少ない場合は、洞結節機能不全
症候群(SSS)の可能性があります。
洞性徐脈の場合はブロック以外はリズムは規則的です。

◆洞停止

洞結節の機能障害。
洞結節の刺激が発生しない状態で、心拍
が抜けることになります。散発性の場合
と永続性の場合があります。
脈拍は回数が極端に少なくなり、不規則になります。
心電図ではP波の間隔が不規則で、補充
収縮が見られたりします。
P-P間隔が極端に長くなります。
洞(結節)機能不全症候群のⅡ型に分類
される徐脈になります。
洞房ブロックとの鑑別が困難ですが、
洞房ブロックの場合のR-R間隔は
整数倍になりますが、洞停止の場合は
P波が不規則なため、整数倍にならない
ことが多いとされています。

洞結節の電気変化はとても小さいため、
心電図には記録されません。


◆洞房ブロック

洞房ブロックは、洞結節から心房への
刺激伝達が障害されている状態になります。
洞結節が正常に機能しても心房への刺激
が伝わらないため、心拍が抜けます。
心電図上の特徴としては、P波の抜けた
前後のR-R間隔(心拍の間隔)は、
整数倍になります。
脈拍は回数が少なくなり、不規則になります。

脈拍が正常に触れるのは心電図のQRS波
(心室の興奮)が正常にでている時になります。

 

洞(結節)機能不全症候群(病的洞機能症候群)
シックサイナスシンドローム(SSS)
洞結節の働きが悪く、高度の徐脈や洞性
不整脈、上室性不整脈を引き起こす病態になります。
脳循環障害が起こるとアダムストークス
発作を引き起こします。
SSSに含まれる不整脈には高度の
洞徐脈、洞停止又は高度の洞房ブロック
徐脈頻脈症候群(BTS)があります。

徐脈の原因
徐脈の原因には、洞機能不全症候群、
心筋炎、脳圧亢進、甲状腺機能低下症、
神経原性ショック、脳圧亢進、
薬剤(β遮断薬やジギタリス製剤など)等があります。
徐脈の種類には、洞性徐脈、洞停止、
房室ブロック、脚ブロック、徐脈性心房
細動などがあります。心電図で鑑別します。

徐脈が全て異常ではありません。
スポーツ選手では50回未満の場合もあるようです。


補充収縮
洞結節からの刺激が無かったり、
ブロックなどで刺激が、心室まで伝わら
ない場合は心房や房室接合部、心室から
自動的に刺激がおこり収縮することがあります。
これを補充収縮といいます。
補充収縮が起こるのは、徐脈の時に見られます。

心臓の刺激伝導系
正常な刺激伝導では、右心房の上大静脈
基部にある洞(房)結節から電気的刺激
が規則正しく発生します。ここから発生
した刺激が、心房から心室へと伝わります。
洞結節が正常に機能している状態を正常洞調律といいます。
洞結節に次いで右心房、少し遅れて左心房が興奮します。
さらに心房と心室の間にある房室結節に
興奮が伝わり、心室中隔にあるヒス束を
通り左脚と右脚に伝わります。
最後にプルキンエ線維によって心室心筋に刺激を与えます。

プルキンエ線維はヒス束から始まり、左脚
右脚にわかれ、枝分かれし、心室の内壁を覆っています。

続きはこちらです→ 房室ブロック






◇参考文献
書籍
「最新医学大辞典」医歯薬出版株式会社 徐脈性不整脈 p685
洞(性)徐脈 洞性不整脈 洞(性)調律 洞(性)洞停止 p1013 洞停止 p1013
「心電図・ナースのためのワークブック」金芳堂 p6~p11
「ナース必携心電図マニュアル」小学館 p92~
「ナース必携最新基本手技AtoZ」EXPERT・NURSE 保存版 小学館 p118~

インターネット
ウィキペディアHP
http://ja.wikipedia.org/wiki/徐脈