口腔及び鼻腔からの気管内吸引の必要性


ここでは成人の場合の吸引方法をまとめてあります。
一つの例として参考にしていただければと思います。
ひとり一人看護の方法は異なりますので、
詳細に関しては 担当医師や看護師などと
よくご相談ください。
各医療機関や医師、看護師などにより、
治療方針や看護方針、手技、取り扱う医療
機器など異なる場合もあります。
一つの参考例としてご利用頂ければと思います。

痰などの分泌物を自力で喀出することが
困難又は出来ない時に、吸引が必要になります。
自力呼吸が出来る方で、気管切開等を
検討中、又は必要がない方などが対象になります。

●意識レベルが低い
意識レベルが低下してくると自力での痰
の喀出は困難又は出来なくなります。
意識レベルの低下とともに、咽頭反射等
が減弱又はなくなる場合もあります。
昏睡状態でも呼吸中枢に異常がなければ
自力呼吸は可能です。

●体力の低下、衰弱などで自力での痰の喀出が困難
衰弱している状態では、咳をすることも
難しくなります。

●気管切開等を検討中又は必要がない
病状が不安定な時は、経過を観察し、
気管切開などの必要性を検討します。
検討しいている間の気管内吸引は、
口腔又は鼻腔から吸引カテーテルを挿入
して、痰などの吸引をする必要があります。

●痰などの分泌量が多い
病状によっては吸引カテーテルの助けが
一時的に必要になる時もあります。

●手術直後
麻酔から完全に覚めてない時。
手術部位の安静。など

●緊急時
意識レベルが低くなくても、痰をうまく
出せない場合や、誤嚥等で窒息のおそれ
がある場合は、口又は鼻から早急に、
気管内吸引をしなけらばならないケースもあります。

自力での痰等の喀出困難が長くなりそうな
時は、気管切開等で痰などの排出を助ける
必要があります。


続きはこちらです→ エアウェイについて


気管内吸引 項目一覧




◇参考文献
書籍
「ロールプレイで学ぶ 呼吸ケア・呼吸管理のキーポイント」メディカ出版
「写真でわかる基礎看護技術① 看護技術を基礎から理解!」 インターメディカ 
「はじめて人工呼吸器」メディカ出版
「ナース必携最新基本手技AtoZ」EXPERT・NURSE 
「器械的人工呼吸マニュアル」ナース専科 文化放送ブレーン
「続カラー版マンガで見る手術と処置」小学館 
「最新医学大辞典」(医歯薬出版株式会社)
「イラスト救急処置マニュアル」南江堂

インターネット
「医薬品医療機器情報提供ホームページ」
「厚生労働省HP」
「ウィキペディア」