◆水銀体温計の原理
棒状又は平型のガラス製の管の先に、
水銀が封入されています。
この部分を水銀溜まり、水銀球部、
水銀槽 などといいます。
この部分を温めると水銀が膨張し、
目盛のついた毛細管へと移動していきます。
体温計のくびれの部分(水銀と目盛の境
留点)で逆流を防いでます。
その為、体温測定後、体から離しても
目盛は下がりません。
元に戻すには、本体を振って水銀溜まりにおさめます。
摂氏35度から42度までの温度を測定できます。
医療用では34度からのものもあります
◆水銀体温計の利点
より正確に体温を把握できる
*他の体温計の場合は、誤差が生じやすい。
使いやすい
*操作なしに測定部位に挟むだけで測れる。
そのままで手軽に消毒できる
*アルコール綿での消毒も出来ますが、消毒液に浸すこともできます。
長く使用できる
*電源が必要ない為、破損しない限り使用できます
他の体温計より安価
など
◆水銀体温計の欠点
測定する時間が長い
*体温と同じになるまで少なくとも10分はかかります。
測定後は水銀を元に戻さなければならない
*元に戻さないと水銀が分離することもあります。
ガラス製なので簡単に割れてしまいやすい
*破損すると怪我や水銀中毒をおこす危険があります。
破損した場合の対処に関しては下記ページをご参照下さい。
水銀体温計を破損した場合の処理(当HP内)
◆測定部位
腋窩(脇の下)、口腔、直腸。
腋窩に使用される水銀体温計の形状は平型が殆どです。
基礎体温を測る口腔用の水銀体温計は
目盛りが細かく記されています。
棒状と平型があります。
直腸に使用する水銀体温計は棒状に
なっており、水銀溜まりの部分が球形でやや短いです。
◆測定時間
腋窩の場合は、少なくとも10分です。
口腔の場合は、約5分。
直腸の場合は、約3分。
続きはこちらです⇒ 水銀体温計で注意すること