直腸検温法


◆直腸検温の適応

①他の測定法では危険又は正確な測定値が得られないケース
乳幼児(新生児も含む)の場合。

*最近では乳幼児(新生児も含む)の
場合は、鼓膜温を測定することが多くなってきているようです。


体の自由が困難な方(麻痺や硬直などが
ある場合)で、腋窩や口腔検温が出来ない時。
最近では耳式の体温計で鼓膜温を測定。 

②深部体温に最も近い温度を測定したほうがいいケース
末梢循環不全のリスクが高い場合。
意識障害のある人。
熱傷(広範囲の場合)。
低体温(直腸温が35℃以下の場合)。
高体温で広範囲に体を冷やしてる時。
手術中(全身麻酔時) など。


◆使用する体温計

直腸用(肛門用)の水銀体温計、又は
直腸用(肛門用)の電子体温計。
モニターで観察が必要な時は直腸用の体温プローブ など。

◆測定方法

滑りをよくする為に体温計の先に
ワセリンなどを塗っておきます。
乳児や新生児の場合は仰向けにして、
両方の股関節と膝を曲げて、おしりを
だします。オムツ交換の時の要領で。
片手で肛門を少し開くようにして、
もう片方の手で体温計をゆっくり丁寧に
挿入します。
体温計がずれないように把持しておきます。

幼児や成人の場合は下着をずらした後、
側臥位にしてお尻を出します。
上の方の足をお腹につけるような感じで
曲げて、肛門が見えるようにします。
片手で肛門を少し開くようにして、もう
片方の手で体温計をゆっくり丁寧に挿入します。
体温計がずれないように把持しておきます。
挿入時は肛門に力が入らないように、
口で呼吸をしてもらいます。

◆挿入する長さ

乳幼児の場合は、体温計を肛門から
2~3cm挿入し、把持しておきます。
成人の場合は、5~6cm挿入。
因みに、成人の肛門(正確には肛門管)の長さは約3cm
直腸の長さは約15~20cm

成人の場合は直腸温を測定するケースは限られています。
モニターで常に監視が必要なケースが
多く、直腸内に挿入したまま経過観察
するケースが多いです。この時に使用
される体温計は通常の体温計ではなく、
直腸用の温度プローブで、細長いコード
の先にセンサー(サーミスタ)がついています。
挿入する長さは10cm~15cmほどです。

◆測定時間

水銀体温計 約3分。
電子体温計(実測値)3分から5分。
予測値では 1分程度。
*電子体温計の場合はメーカーや種類によって時間は異なります。

◆注意すること

乳幼児の場合は深く挿入しすぎない。
暴れたりする場合は無理に挿入しません
粘膜を傷つる危険があります。少し時間
をおいて落ち着かせたり、なるべく機嫌
が良い時に測定します。
体動が激しいと、正確な値を得られません。

◆直腸検温を避けた方がいい場合

下痢のある場合や肛門や直腸に疾患などがある場合。
便意のある時や便が停留している時等。

続きはこちらです⇒ 鼓膜検温法




◇参考文献
書籍
「最新医学大辞典」 医歯薬出版株式会社 p869
「ナース必携最新基本手技AtoZ」EXPERT・NURSE 小学館 p33~p36
「フィジカルアセスメントナースに必要な診断に必要な知識と技術」医学書院 p33~p35
「ナースのための感染症マニュアル」ナース専科 文化放送ブレーン p22 p23
「人体生理学ノート」 金芳堂 p57
「ナースに必要な日常英語表現と略語」第2版 医学書院 p158
「ポケット版カルテ用語辞典」編集大井静雄 照林社発行 小学館発売 p8
「家庭医学大百科」主婦の友社 p1231

インターネット
「ウィキーぺディア」
http://ja.wikipedia.org/wiki/バイタルサイン
http://ja.wikipedia.org/wiki/体温