腋窩検温法


◆腋窩検温の適応

最も多く利用されている検温法です。
著明なるい痩や両脇の外傷等がなければ
最初に選択される検温法です。


◆使用する体温計

水銀体温計 又は 電子体温計。
最近は安全性や利便性などを考慮して、
電子体温計で測定する場合が多くなっています。
ただ、水銀体温計のほうがより正確に
測定できます。

◆測定方法

脇の下で測定します。
麻痺や外傷などがない健側で測ります。
脇の下が汗などで湿っていた場合は、
吸湿性のよい乾いたタオルやガーゼなど
で拭き取ります。

測定する前に体温計をチェックします。
水銀体温計の場合は、水銀が水銀溜まり
内にきちんと戻っているか確認します。
電子体温計の場合は、正常に機能してい
るか、ONになっているか確認します。

体温計の先端を脇のくぼみの中央にあてます。
体温計の先端には、電子体温計であれば
サーミスタが、水銀体温計であれば水銀
が封入されています。
体温計の先端がしっかり肌に密着する様
に先端の反対側(手で持つ方)を少し
下に向けます(体軸に対して30度~45度
くらいの角度)腕をやや前の方に寄せて
肘を曲げます。
体温計がずれないように反対の手で軽く
腕を押さえておくか、脇をしっかりしめます。

測定時間がきたら体温計を把持して、
脇をゆるめて取りだします。
目盛を読み取り、記録します。

◆測定時間

水銀体温計の場合は少なくとも10分。
電子体温計の場合は電子音で知らせてくれます。
予測値では数十秒から数分、実測値なら5分から10分。
*製品によって時間は多少異なります。

◆注意すること

腋窩検温の場合は、たまに、眠ってしま
って、体温計を見失ってしまう場合もあ
りますので、眠らないようにします。

水銀体温計が破損した場合はガラス片で
傷つけたり、水銀を吸入してしまう危険
もありますので注意が必要です。
詳細は下記をご参照ください。
水銀体温計で注意すること(当HP内)

続きはこちらです⇒ 口腔検温法


体温項目一覧


◇参考文献
書籍
「最新医学大辞典」 医歯薬出版株式会社 p869
「ナース必携最新基本手技AtoZ」EXPERT・NURSE 小学館 p33~p36
「フィジカルアセスメントナースに必要な診断に必要な知識と技術」医学書院 p33~p35
「ナースのための感染症マニュアル」ナース専科 文化放送ブレーン p22 p23
「人体生理学ノート」 金芳堂 p57
「ナースに必要な日常英語表現と略語」第2版 医学書院 p158
「ポケット版カルテ用語辞典」編集大井静雄 照林社発行 小学館発売 p8
「家庭医学大百科」主婦の友社 p1231

インターネット
「ウィキーぺディア」
http://ja.wikipedia.org/wiki/バイタルサイン
http://ja.wikipedia.org/wiki/体温