呼吸筋とは呼吸する為に使われる筋肉の
総称になります。
収縮したり弛緩したりすることで呼吸が
円滑に行われています。
吸気筋と呼気筋に大別されます。
吸息時に働く呼吸筋を吸気筋、呼息時に
働く呼吸筋を呼気筋といいます。
◆呼吸筋の種類
呼吸筋には横隔膜、外肋間筋、内肋間筋
胸鎖乳突筋、僧帽筋、前斜角筋、
中斜角筋、後斜角筋、腹直筋、外腹斜筋
内腹斜筋、腹斜横筋などがあります。
吸息の時と呼息の時に使われる筋肉は異なります。
吸息の時に使われる呼吸筋には、横隔膜
外肋間筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋、
前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋等があります。
呼息の時に使われる筋肉には、内肋間筋
腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹斜横筋等があります。
◆呼吸補助筋
呼吸補助筋とは努力呼吸などの時に使わ
れる筋肉のこと。
安静時に使われる横隔膜や外肋間筋以外
の呼吸筋を呼吸補助筋といいます。
吸気(吸息)努力時に使われる筋肉は
胸鎖乳突筋、僧帽筋、斜角筋等があります。
呼気(呼息)努力時に使われる筋肉は
内肋間筋、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋
腹横筋が収縮します。
呼吸補助筋は努力呼吸や深呼吸、運動、
咳嗽時などに使われます。
横隔膜について
横隔膜は吸息時に最も影響を及ぼす筋肉になります。
吸気時に横隔膜が下方(腹部側)に下が
って、胸腔容積が増します。
胸腔容積の増大と共に、胸腔内の圧が
大きく下がり(陰圧の増大)、肺が膨らみます。
この時に空気が自然に肺へ流入します。
胸鎖乳突筋について
頸部にある筋肉で、首を曲げたり、回転
させる働きがあります。
呼吸筋として作用する時は、吸気時の
呼吸補助筋(努力呼吸時)として働きます。
努力呼吸の時は胸骨を上方(頭の方)に
引き上げ、胸郭を広げることで呼吸を助けます。
吸息
吸気とも言います。
空気を肺へ送り込むための呼吸運動。
通常の呼吸では、呼吸筋(横隔膜や外肋
間筋)が収縮することで、胸郭が拡がり
肺が膨張します。同時に空気が肺へ流入します。
その後、呼息へと移行します。
呼息
呼気とも言います。
肺胞でガス交換された二酸化炭素等を
体外へ排出する為の呼吸運動。
通常の呼吸では吸息が終わると、呼吸筋
(横隔膜や外肋間筋)が緩みます。
呼吸筋が緩むと胸郭は自らの弾性により
縮み、同時に肺も収縮します。
肺が収縮することで、肺内のガスが気道
を通って体外へ排出されます。
通常の呼吸では、呼息時は呼吸筋は収縮しません。
通常の呼吸で収縮する呼吸筋は、吸息時だけになります。
胸郭
胸骨、胸椎、肋骨が関節又は軟骨で組み
合わさって籠状になった胸部の骨格のこと。
これに筋肉が加わって呼吸運動を助けています。
続きはこちらです→ 呼吸の調節について