体温は心臓から送り出されるときの
大動脈を流れる血液の温度といわれて
いますが、直接血液内の温度を測定する
のは困難な為、測定しやすい部位が選択
されています。
外部環境に影響を受け難い核心温度
(深部体温)を、より正確に測定する
ことが大切になります。
外殻温度は主に、深部体温との温度差を
把握する時に測定されます。
◆深部体温の測定部位
環境に左右されやすい外殻温度(皮膚温
や末梢温など)より、深部体温(核心温
度)を測定することが大切になります。
通常は体の深部を直接測定することは
困難なため、深部体温に比較的近く、
測定しやすい部位が選ばれます。
腋窩(腋の下)、耳(鼓膜)、口腔、
肛門(直腸)などになります。
最も多い測定部位は、腋窩(腋の下)になります。
乳幼児の場合は、直腸温や鼓膜温がより
安全で正確に測定できます。
基礎体温を測定するときは口腔温になり
ます。腋窩より外部環境の影響が小さく
より深部体温に近いためです。
新生児や乳幼児の場合は鼓膜や直腸で
測定している場合が多いです。
病態によっては、膀胱温や肺動脈血温、
食道温などを測定する場合もあります。
◆外殻温度(末梢皮膚温)の測定部位
末梢温を測定する目的は、主に深部体温
との温度差を知る為です。
温度差が重要になるケースとしては
心疾患や心臓手術などがあります。
末梢循環不全のリスクが高い場合に測定されます。
全身麻酔中の悪性高熱症の診断や
シバリングの予測などにも必要になります。
測定部位としては、足底部や手掌部などが多いです。
◆メモ◇~~~~~~~~
シバリングとは?
比較的長時間続く体の震え。
術中・術後に起こるシバリングは主に
体温低下が原因。
全身の筋肉が小刻みに震えることで産熱
を多くして、体温低下を防ごうとする
生理的な現象。
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