アンビューバック


Ambu社の商品名
バッグバルブマスク(BVM)。
手動式人工呼吸用バッグ。
肺に手動で空気を送り込む為の医療機器。
蘇生バッグとも呼ばれる。
緊急時の呼吸停止や人工呼吸器が使用
できない時などに使用。

〇基本的な構造と役割
自動で膨張するバッグと一方弁(送気
逆流弁、逆流を防ぐ弁)、マスクより
構成されている。
酸素を取り込める孔も作られている。

一方弁はバッグの前(マスク側)と
後部にある。
バッグの後から空気が入り、バッグ内に充填される。

バッグは、バッグ内に空気又は酸素と
空気の混合気体を充填する役割と内部
の気体を肺へ送り出す役割がある。

バッグの前にある一方弁は、吸気時は
開き、呼気時は閉じることで、逆流を
防いでいる。
バッグの後にある弁は、吸気時(加圧
時)は閉じて、呼気時(圧を開放時)
には、バッグ内に空気を充填させる為に開く。

マスクは患者さんの鼻と口を覆い、
密着させることで、送り出す気体
(吸気)が外に漏れないようにする役割がある。


〇基本的な原理
(室内の空気だけで換気する場合)
加圧前はすでにバッグ内に空気が充満
している状態を確認。
空気を肺に送り込む時(吸息時)は、
バッグを手で強く握り、圧縮する。
バッグ内の空気は圧縮時の圧力によっ
て、バッグの前(マスク側)の弁が
開き、マスクを経て、肺内に入る。
圧縮時は、バッグ内の気体が外へ逆流
しない様に、バッグ後部の一方弁は閉じている。

加圧を止めると、自動でバッグの後部
より空気が、バッグ内に入る仕組みに
なっている。
呼気時(圧を開放時)は、バッグ後部
の一方弁が開き、次の吸気の為の空気
がバッグ内に入る。

バッグ自体が弾力がある為、元に戻る
力が働く。この時にバッグ内は陰圧に
なる為、外の空気が自然に入る。
空気がバッグ内に充填されると同時に
呼気は全て外気に放出される。この時
バッグの前(マスク側)の一方弁は
閉じて、呼気がバッグ内に逆流しない
様になっている。

バッグの前(マスク側)の一方弁は、
吸息時は開くと同時に、バッグから送
り出された気体が外へ漏れないように
呼気が大気へ排出される出口への通路
を塞ぐ役割もしている。
反対に呼息時は、呼気がバッグ内へ
流入しない様に閉じると同時に、
呼気が排出される通路は開放される。
その為、呼気が大気へ排出出来る様になっている。

*一方弁
一方弁は空気の流れを一つの方向、
同じ方向だけ通す役割をしている為
同じ方向だけしか開かない様になっている。
両方の弁(バッグの前と後の弁)は
共に、同じ方向に開く様になっている

吸気時の空気の大まかな流れは、
大気→弁→バッグ内→弁→マスク
→鼻・口→肺
両方の一方弁は空気の流れと同じ方向
だけに開くことになる。
同じ方向に開くが、呼気時と吸気時
では開閉は逆。
呼気時は前の弁は閉じ、後ろの弁は開く。
吸気時は前の弁は開き、後ろの弁は閉じる。

前の弁はバッグ内が陽圧になれば、
その圧力でマスク側に開き、
バッグ内が陰圧になれば、大気の圧に押され閉じる。
後の弁はバッグ内が陽圧になれば、
その圧力で閉じ、バッグ内が陰圧に
なれば大気の圧に押され、バッグ側に
開く様になっている。

バッグ内の圧と大気の圧が同じになっ
た時、バッグ内に空気が充満される。
逆にに言えば、空気がバッグ内に充満
されるとバッグ内の圧と大気の圧は
同じになる。
この時は圧が平衡なので、両方の弁は
閉じたまま。
両方の弁が閉じている為、バッグ内の
空気は漏れることはなく、空気の流れ
が止まっている状態。
バッグを加圧することで、空気が流れる。

呼息時の呼気は、バッグの前の弁が
閉じることで、塞がれていた呼気の
通路が開放され、大気へ排出すること
が出来るようになる。
吸気時は前の弁は開くと同時に、送り
出された空気が外へ逃げない様に
呼気の通路を塞ぐ役割もしている。


 

 

 

 

 


◇参考文献
書籍
最新医学大辞典(医歯薬出版株式会社)p49
人工呼吸器ケアのすべてがわかる本(照林社)p154 p308

インターネット
ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/バッグバルブマスク
PMDA独立行政法人医薬品医療機器総合機構サイト内
https://www.pmda.go.jp/files/000145291.pdf
MMI 蘇生バッグ 取扱説明書
https://www.muranaka.co.jp/upload/pdf/50202954_Z05_torisetsu.pdf